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積ん読王の 自由画帖

〈読み、考え、旅をし、見て、話して、書く〉同時代ノート。

自分に必要な〈問い〉を立てて生きていく ~西野亮廣『魔法のコンパス』を読む

22 ナリワイ・ノート 25 再起動するための知的デフラグ術 30 自在眼鏡の本棚 31 たまビジ(「たまにはビジネス書も読むわよ」) 34 エッセイ・コラム・散文

本の話がつづきます。

西野亮廣『魔法のコンパス』(主婦の友社)を読みました。
著者はお笑いコンビ「キングコング」の芸人*1さんで、絵本作家でもある、みたい。

この本は、彼の「思考と行動」をつづったエッセイです。ビジネスのヒント集といってもいいけれど、もっと間口の広い内容を含んでいる印象を受けました。
生き方、なんて言ってみてもいいかもしれませんね。あるいは、西野亮廣という人物の「傾向と対策」でもあります。

少し首を傾げざるを得ない部分もありますが、彼のやり方、目的への到達の仕方は総じて手堅いというか論理的な感じがします(よく炎上しているといわれていますが、ぼくはそのへんの事情を理解していないので)。
違うかな。
彼のやり方のいくつかからは、ヒントをもらいました。

ぼくなりに咀嚼したことは、

  1. 自分にたいして必要な問いを立てる
  2. 常識を疑う
  3. 目標を思い切り遠くへ飛ばす(掲げるというより、釣り糸を遠くへ放る感じ)
  4. まわりを巻きこむが、巻きこむさいには巻きこまれ側に「余白」を残しておく(一方的に要望や熱意を押しつけない)
  5. 責任は最終的に自分が持つ(お金にまつわる部分も含めてということだろう)

というところでしょうか。

とりわけぼくが感心したのは、「問いを持つ」というくだり。最初のほうにでてくる一章です。
著者は箱根駅伝を例にしながら、なぜ「ランナーの速さは伝わってこないのか」と問いを立てる。そこを起点にいろいろと思考を展開していくのですが、最後のほうでこう書いています。

僕は、ある時、「お笑い芸人が、ひな壇に参加せずに生きていくためにはどうすればいいだろう?」という「問い」を持ち、その「問い」に人生を賭けてみた。
「ああでもない、こうでもない」という試行錯誤の日々は、もちろん不安と隣り合わせなんだけど、たとえ「問い」を持たずに生きていても、どのみち不安は隣に寄り添っているし、さらには次から次へと現れてくる「答え」を出す人々に嫉妬を繰り返しながら年老いていく人生になるんだろうな、と思って「問い」を持つ人生を選んだ。
とにもかくにも、まず「問い」を持つ。
「問い」を持つために、「問い」が落ちている場所に行く。

まさに、「道なき道」を歩くことです。

そうそう、「道なき道の歩き方」なら、こちらにも面白い記事がありました。

森博嗣「道なき未知」
best-times.jp

*1:こういう言い方は、個人的に好きではありません。