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積ん読王の 自由画帖

〈読み、考え、旅をし、見て、話して、書く〉同時代ノート。

3つの円から考える、《ライフ・デフラグメンテーション》

25 再起動するための知的デフラグ術 30 自在眼鏡の本棚 31 たまビジ(「たまにはビジネス書も読むわよ」)

先日ちょっと話した、アニメプロデューサー石井朋彦さんの『自分を捨てる技術』(WAVE出版)。
なかなかに面白く、つい一気読みしたい衝動に駆られてしまうんですが、ややセーブをして、今日いったん読み終わりました。

thx.hateblo.jp

きっと何回か読み直すことになるのでしょう。

この本のサブタイトルには、「鈴木敏夫が教えた『真似』と『整理整頓』のメソッド」とあります。前段の「真似」は解るとして、後段の「整理整頓」というのはどういうことか。

先日のぼくの記事では「知的デフラグ術」と書きましたが、そのヒントになったのがじつはこの「整理整頓」のくだりです。

デフラグというのは、ICT用語で、デフラグメンテーションの略です。デフラグメンテーションとは、要するに「ディスクの最適化」のことですが、詳しくはこちらから。www.weblio.jp

石井さんはこう言います。

いい仕事をしている人ほど、「暇です」「まだまだ余裕があります」と言いますが、それは自分の仕事の総量を把握し、きちんと時間をつくっているからこそ言えるのだと思います。
忙しいというのは、仕事の量の問題ではなく、精神的にキャパシティーオーバーになってしまっている状態を指すのです。
ぼくは毎朝、なるべく喫茶店に入り、ノートにやらなければならないことを書き出します。鈴木さん(註:鈴木敏夫さん)は車での移動中に頭のなかでやっていました。
(中略)
小さな仕事を片づければ片づけるほど、パニックになっていた頭のなかが軽くなるのを感じます。脳に余白が生まれるのです。

なんとも耳が痛い話です。

さて、自分の人生を、「仕事」「家庭」「趣味(娯楽)」と単純に3つの円で示すとします。その円は自分の一日にそれぞれが占める割合をあらわします。
とすると、現時点でみなさんはどの円がいちばん大きくなりますか。

ぼくは、40代後半のいまは、「仕事」と「家庭」がほぼ同じになっています。「趣味」の円はほとんどありません。土日休日はだいたい子どもと遊んでいます。
40代後半ともなると、世間一般では子どもは自立とまではいかないまでも、自分の意思であれこれできるので、そういう意味では「家庭」の円が小さい傾向でしょうか。

でも、子どもが幼いぼくら夫婦にとっては、一日のなかで、自分の時間に使える時間は2時間あるかどうか。その時間は自分が早起きしたり、夜の付き合いを止めたりして作り出す時間です。
ぼくは、facebookで友人たちが「あそこに出かけた」「このイベント楽しい」というような投稿を見るたびに、いつもいつも苦しく感じています。
現在進行形です。
仕方ないとはいえ、これは苦しい。だからfacebookから遠ざかったときもあります。

体力も衰えていくなかで、睡眠時間を削ってまで時間の総量を増やすことは、短期的にはできても長続きはしないでしょう。
可用な時間は決まっている。そのなかの割合をコントロールするしかないなと感じています。あるいは、円同士をかぶせてみせる、というやり方もあります。

そのための考え方がデフラグメンテーションです。
やるべきことを整理整頓し、時間の余白を作り出していく。石井さんの言葉はおもに仕事に関しての話ですが、ぼくにとっては生活全般にも応用できる、いやすべきテーマのように感じたので、「デフラグ術」と自分でもやってみようかと思い至ったわけです。
アタマに「知的」とつけていますが、むしろ「生活デフラグ術」、「ライフ・デフラグメンテーション」のほうがいいかもしれませんね。

ま、能書きはいいからさっさとやってみろと、どこかの天の声が言いそうではありますが、そんなことを考えさせられた一冊でした。

自分を捨てる仕事術-鈴木敏夫が教えた「真似」と「整理整頓」のメソッド-

自分を捨てる仕事術-鈴木敏夫が教えた「真似」と「整理整頓」のメソッド-