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積ん読王の 自由画帖

〈読み、考え、旅をし、見て、話して、書く〉同時代ノート。

【本棚 #208】観てから読んだ方がいいと思います ~『スター・ウォーズ学』

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清水節・柴尾英令スター・ウォーズ学』(新潮新書)。

日本人は、なにかにつけて「道」とか「学」とか好きですよね。ストイックで真面目なんでしょうか。
でも、この本はマニアックにも陥らずさりとてビギナーに媚びているわけでもなく、バランスのとれた本だと思います。お風呂で半身浴しながら1時間ほどで読めました。

もともとのタイトルが「惑星大戦争」になるはずだったこの映画、日本での公開は1978年6月24日。ルーカスの意向で「スター・ウォーズ」というタイトルに統一されましたが、全米公開は日本公開の前年。「なんだかすごい映画がアメリカで流行っているらしい」ということで、日本からもSF作家や評論家が次々と渡米していったといいます。
ちょうど1977年夏には劇場版「宇宙戦艦ヤマト」(TVシリーズ再編集版)が封切られてヒットし、日本のSFシーンにも変化が訪れたひとつの時代です。ちなみに、「スター・ウォーズ」の向こうを張って、東宝が企画したのが「惑星大戦争」(1977年12月公開)。
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対する東映は、「宇宙からのメッセージ 銀河大戦」(1978年4月公開)。ともに「スター・ウォーズ」に対する日本の「アンサー映画」と呼ばれているとか。
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閑話休題
この本の読み所としては、三章、あるいはそれに二章を加えたあたりでしょう。そこに書かれていることはもうマニアなら知っていることかも知れませんが、「スター・ウォーズ」の生みの親、ジョージ・ルーカスがいかにして「スター・ウォーズ」を生みだし、そしてハリウッドのメジャースタジオを向こうに回してそれを自らの掌中におさめたか。そのあたりのエピソードはなかなか「へえ」という感じです。
ならばどうして彼は、そこまで大事にした「スター・ウォーズ」をディズニーに売ってしまったのかという疑問が次にわき起こります。

この本は、ぼくとしては観てから読んだ方がいいと思います。そのほうが、心に沁みると思いますから!