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積ん読王の 自由画帖

〈読み、考え、旅をし、見て、話して、書く〉同時代ノート。

【ブックブレイク #5】宮崎駿『風立ちぬ』に思ったこと 1

10 武蔵小杉読書会 98 ブックブレイク

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秋の「ブックブレイク」、いよいよ開催!

トップ掲示の通り、積ん読王のリテラチャーサークル「ブックブレイク 秋篇」を、10/24(土)、開催することになりました。
よかったら、どうぞ立ち寄ってください。thx.hateblo.jp

今回の課題テキストは、次の3冊。

自分をいかして生きる (ちくま文庫)

自分をいかして生きる (ちくま文庫)

まず「二次元」の理解から

ということで、積ん読王としてもこれからしばらくは課題テキストをちょっとずつ読んでいこうと思いますが、そのまえに。

「ブックブレイク」のプロデューサーであるInaさんは、「二次元」世界が得意ではないようです。
というか、ハナから興味がないらしい(笑)。

ですが、次回「ブックブレイク」のテキスト『仕事道楽』の著者、鈴木敏夫さんには興味がある。その仕事ぶりや仕事にたいする考え方に。
ですが、と同じ接続詞を続けちゃいますが、鈴木敏夫は元アニメ雑誌編集長であり、スタジオジブリ宮崎駿高畑勲という日本アニメーション界の(かつての)第一線の人たちとともに「プロデューサー」として辣腕をふるってきました。

そういった人間が住まう「日本アニメーション」という世界を知らないというのは、もっと狭くして、宮崎駿高畑勲スタジオジブリという世界というか人間関係をある程度把握していないと課題テキストの理解も深まらないだろうと思い、ぼくのほうから『風立ちぬ』とかジブリのドキュメンタリー映画とかを事前にオススメしておきました。

Inaさんはさっそく観て感想をいろいろと書いてくれていますが、彼女なりに納得したところ腑に落ちないところがあるようです。ameblo.jp

事前の打ち合わせをしたときにも、彼女からは『風立ちぬ』や宮崎駿の創作スタイルなどについていろいろと質問されました。ある程度解説したりしましたが、ぼく自身うまく説明できないところも多々あったことを覚えています。
なので、それらの疑問に応えるかたちで、ブックブレイクにいたるまえにぼく自身としても整理していきたいと思っています。

風立ちぬ』を観ていく

Inaさんは、まず「プロフェッショナル 仕事の流儀 特別編 映画監督 宮崎駿の仕事 『風立ちぬ』1000日の記録/引退宣言 知られざる物語」を観ていただいたようです。
宮崎駿のドキュメンタリー作品をけっこう観ているぼくにはそうでもないのですが、「二次元」に親しくない彼女にとっては新鮮だったようです。
ぼくも、

大切なことは、たいてい面倒くさい。

という言葉が印象に残っていますし、ときどき家人からも言われます(苦笑)。

アニメーションというのは「演技」ではなく「動き」をつける表現ですから、ちょっとしたキャラクタの動きもすべて計算ずくということになります。『風立ちぬ』になかのわずかな動きも、計算のウチにはいります。演技を「計算する」というのは、まあたしかに面倒くさいことです。

ということで『風立ちぬ』なのですが、ぼくはこの作品、けっこう好きです。いろんな見方ができるようになっている。

「なぜ戦争の道具を作った人間の映画を作るんですか?」という宮崎さんにたいする周囲からの質問に、表現者として応えなければならないと彼は言うのですが、この作品は堀越二郎という人の青春記であって、戦争がテーマではないと感じています。そういったテーマを期待していた人たちは、突き放された気がするのでしょうね。と同時にそれまでのような「ジブリ」的作品を期待していた人たちも。

ということで、少しアタマを冷やして話をつづけます。(つづく)