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積ん読王の 自由画帖

〈読み、考え、旅をし、見て、話して、書く〉同時代ノート。

【折々の本棚 #112】高橋源一郎『ぼくらの民主主義なんだぜ』がキャッチした、この国の「小さな声、小さな音」

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高橋源一郎『ぼくらの民主主義なんだぜ』(朝日新書)。

朝日新聞の月に1回掲載される、「論壇時評」。
そもそも「論壇時評」とはなんだろう。

社会や思想をめぐるさまざまな人々の議論を、独自の視点で紹介しつつ論評する

朝日新聞のネット版にはある。

その月イチ論壇時評を、「小説家」の高橋源一郎が四年間担当した。www.asahi.com

ぼくは高橋源一郎の小説についてはあまりいい読み手ではないが(評価しないわけではなく)、それ以外の文章は好きだし、以前高橋が朝日新聞で「文芸時評」を担当した時とても面白かったので、単純に今回も期待した。

しかしというか、それにしても高橋が時評をはじめたのは2011年4月というタイミングだ。未曾有の事態に、この国のあちこちから悲鳴とともに大きな声と、それに覆われてしまうような小さな声が入り交じって発信されていた。
高橋は手探りでその小さな声、小さな音をキャッチして、届けようとしていた。

誰に向かって?

もちろん、ぼくやあなた。
そして、《未来の読者》。

遙か遠くにまで届くことばを作れたらいいなと思った。

まるで小説を書くのと同じ態度で。


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