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積ん読王の 自由画帖

〈読み、考え、旅をし、見て、話して、書く〉同時代ノート。

【きま本 #67】『諸君、これが礼儀作法だ!』から、今日入社式を迎えるみなさんへ言葉を贈ります

30 自在眼鏡の本棚 31 たまビジ(「たまにはビジネス書も読むわよ」)

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山口瞳ほか『諸君、これが礼儀作法だ!』(新潮文庫)。

70年代の半ばから、サントリーが新社会人のためのエールのエッセイを新聞広告として載せていた時期があった(新成人向けもあった)。
そのエッセイを書いていたのが、山口瞳だ。このショートエッセイは90年代半ばまで続いた。

今日、入社式に臨む新入社員のみなさんに、山口瞳のことばを贈ります。

新入社員諸君!
今日から酒を飲む機会が多くなるが、まず、酒は愉快に飲めと言いたい。愉快に飲むためには、他人に迷惑をかけてはいけない。迷惑をかけないためには、酒を飲んでいるときに、絶対に他人のことに口を出さないことだ。
それでも、一度や二度は失敗する。こればっかりは、サントリーでもダメなんだ。失敗したらどうするか。
クヨクヨせずに、朗らかに、キッパリと、あやまって廻りたまえ。かく申す僕だって、何度かそれをやってきた。(陰の声。いまでもやっているよ)
諸君!
この人生、大変なんだ。

1978年4月1日の新聞朝刊に載った、新入社員への応援エッセイである。
タイトルは「ぼくたちの失敗」。
なんかすっとぼけていて、妙に微笑ましい。それになんといっても、「この人生、大変なんだ」という結びに愛嬌がある。山口の自分自身へのエールにも読める。

とまれ、新入社員のみなさん、御目出度うございます。まずは新しい生活のリズムをつかみましょう。
身体が資本ですからね。

諸君、これが礼儀作法だ! (新潮文庫)

諸君、これが礼儀作法だ! (新潮文庫)